(8)『5Sによる営業力アップ』

(8)営業現場における5Sについて

5S=整理・整頓・清掃・清潔・躾

★営業現場では意外と意識されていないことが多い。業績向上に向けた効率アップという観点から見た場合、やはり営業現場においても5Sの基本はなくてはならないものである。今回は、営業現場における5Sについて述べてみたい。

Ⅰ.5Sの「心」を営業に活かす 5Sを推進していく上で必要なのは「心」だ。5Sの心とは、すなわち企業人(社会人)としての品性を表すものである。具体的には、
  • 1.「整理・整頓の心」・・・思いやりの心、気配りの心、時間を大切にする心につながる。
  • 2.「清掃・清潔の心」・・・けじめの心、物を大切にする心につながる。
  • 3.「躾の心」・・・協調心、自律心、道徳心につながる。
Ⅱ.営業現場から見た5S 業績を上げるためには、快適に仕事ができる環境を整える必要がある。
  • 1.整理
  •  ○見込み客情報・・・成約の可能性が高まったか、後退したか、あるいは消滅したかをその都度更新しておく。
  •  ○営業ツール・・・常にレベルの高いプレゼンができるように、データは最新のものに更新し、グラフや表などを活用して、お客さまに対する説得性を高める努力をする。
  • 2.整頓
  •  整理した情報や資料を常に共有し、いつでも、どの担当者でもすぐに利用できるようにしておく。
  • 3.清掃
  •  職場(事務所・デスク)や社用車、鞄の中を常にきれいにする。
  • 4.清潔
  •  清掃によってきれいな状態を維持する。
  • 5.躾
  •  ○社内でのあいさつや報連相を徹底し、チームワークを高める。
  •  ○お客さまに対してあいさつはもちろんのこと、約束したこと(取り決めや訪問時間)を必ず守る。
Ⅲ.5Sの目的 実際の作業現場だけでなく、営業現場においても、なぜ5Sが必要かを考えなければならない。
  • 1.生産性を高めるため毎日の業務の中で付加価値を生んでいる業務がどれだけあるか。
  • 2.環境づくり・意識付け(仕事を円滑に行なうための手段)のため本来、目的を達成するための手段が、手段から目的化してしまっていないか。
  • 3.仕事の標準化のためいつでも、誰でも、すぐにできるようにする。

"5S"をスローガンとして掲げる企業は多く見られるが、「言うは易し、行うは難し」である。各人が意識しなければ、なかなか徹底はされない。まずは自身の現場における"5S"を見つめ直してみてはいかがであろうか。

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