(7)営業担当者必見!『目的と手段、そして顧客第一義』
目的と手段に対する認識が間違っている!?
★ある機械メーカーの若手営業担当者から、次のような疑問の声を聞いた。
「こんなに高性能な機械なのに、なぜ買ってもらえないのでしょうか?時間当たりの生産数、耐用年数、価格のどれをとっても他社より優れているのに......」。
その疑問の答えは
営業担当者が「お客さまの目的と手段に対する認識が間違っている」ということが考えられる。
★身近なものに例えてみると、「薬局では風邪薬を売っているが、お客さまが欲しいのは風邪薬ではなく、健康である」。要するに、"風邪薬は健康になるための手段であって、目的ではない"ということだ。
先に述べた機械メーカーの営業担当者は、目的と手段を履き違えていたわけである。お客さまは高性能の機械が欲しいわけではなく、消費者に売る高品質の製品を求めていたのだ。それにもかかわらず、機械の高性能を前面に出して営業をかけていた。売れない訳である。
お客さまが本当に求めているものと、自分が売りたいものは必ずしも一致しない。本当にお客さまが求めているものは何か。改めてお客さまの視点に立って、考えてみてはいかがだろうか
「顧客第一主義」を掲げている企業は数多くあるが、実際に行動に移している企業は少ないものである。本当の顧客第一主義とは、お客さまの立場になり、お客さまが求めるものを見つけ、ようやく始まるものなのだ。