(5)最後の決め手は人材強化
企業経営の成否は人材の出来、不出来!?
★企業経営の成否は究極的に人材の出来、不出来にかかっている。
特に重要なのは
顧客に一番近い立場で「価値の提案」を行う、営業スタッフの能力である。
駆け出しのC級セールスの場合
一生懸命さは買えるが、商品説明が不十分で「お願いします」「いかがでしょう」を連発する。まさに「お願いセールス」「御用聞きセールス」の典型であり、商談成立の可能性は低い。
ベテランのB級セールスの場合
長い付き合いの得意先に出向き、「今度出た新商品です。置かせて下さい。損はさせませんから」と問答無用に顧客の店舗に置かせる。いわゆる「押し込みセールス」であり、やがては返品になるかもしれない。
洗練されたA級セールスの場合
新商品が従来品と比べて品質や機能面で何がどう違うか、いかに価格がリーズナブルかを明確に説明する。この商品が与えるメリット、さらには得意先にとってどれだけプラスになるかの根拠もきちんと示す。納得ずくの契約を引き出す「提案型セールス」であり、得意先から感謝と期待の言葉までもらう。
★このように、実際の価値を構成する商品・価格・サービスなどが全く同じであっても、説明する人により顧客が受け止める「価値」は違ってくる。
人に対する説得力である。これが成否を分けるといっても決してオバーではない。
1.YES・YES法 | 「おっしゃるとおりです。だからこそ、この機会に・・・」とテンポアップする。 |
2.YES・BUT法 | 「おっしゃるとおりです。しかし、このケースは・・・」と、いったん認めてから違いを示す。 |
3.質問法 | 「とおっしゃいますと?」「なぜでしょう?」と、反対理由の真意をつかむように尋ねていく。 |
4.聞き流し法 | 取り合わずに話を進める。 |
5.資料転換法 | 資料の方に注意を向け、会話の転換を図る。 |
6.例話法 | 「こんな会社があります」などと、事例を盛り込んで理解を促進する。 |
7.正面撃退法 | 「とんでもないです」と、理不尽な指摘ははっきり否定する。 |
応酬話法に加えて「TPO」(Time:時、Place:所、Occasion:場合)を覚えることも大切だ。TPOの特徴をつかみ、TPOで対応を変え、さらにOPT(Optimism:楽天主義)で明るく前向きの態度で臨むことが、説得力を強めるコツである。"捨てるものは捨て、育てるものは育てるという重点方式が必要だ。"