(4)固定費カバー率を高めよう
一般的に企業の収益体質を図る指標としては損益分岐点があり、これを低く抑えることで不況対応力(高収益体質)が高まる。これとは別に「収益の安定度」を測る指標として「固定費カバー率」というものがある。今回はその解説をする。
1.変動収益
スポット的な売上高で、金額・時期とも不確実な売上高(変動収入)
2.固定収益
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(1)固定売上高
ベースとなる顧客(固定客)や商品(定番商品)からの売上高で、毎月あるいは毎年安定的に計上される売上高 -
(2)固定収入
家賃やロイヤリティなど、安定的に得られる収入
※これらの関係から、経営の安定を図るためには、できるだけ固定収益のウエイトを高めて、負担する固定費の金額をコントロールするのが良い。
この関係を指標化したのが固定費カバー率 | 固定費カバー率(%)=固定収益÷固定費 |
- ●自社の固定費カバー率は何%か?来期の計画では何%まで引き上げるのか?
- ●どの固定収益商品をどれだけ拡販(開発)すれば、固定費カバー率が上がるのか?
- ●或いは、目標とする固定費カバー率を満たすためには、どの程度まで固定費を負担できるのか?
固定費カバー率の達成に向けて具体的な目標を立て、全社一丸となって取り組んでいただきたい。